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日々何となく考えてる事を置いておくところ

観察

早く帰ろうと算段していたが、空けた分だけ次の事項が入ってきて、そちらも片付けていると、結局いつもの時間になっていた。

 

なので、いつも通りにスタバによって、アーモンドミルクラテを頼んで技術書の続きを読んでいた。

 

これだと毎日、同じ過ごし方をしているような感じだが、今日はちょっとだけ違って、店舗に入ったら、まず空席を確認し、荷物を置いて確保して並ぶという普通の行為をしたつもりだったが、私の前にオーダーしていたカップルがドリンクとフードを受け取った後に席を探していた。私は変に善人ぶらずにすっとぼけていた。こういう時、どういう行動に出るかというのは、私の場合は決まっていなくて相手の雰囲気で自動的にプログラムが切り替わる。

 

そそくさと自分のラテを受け取って、確保したテーブル席に戻りノイズキャンセリングヘッドフォンをつけて、本を開いた。それでも若干は気になっていたので、さりげなく様子を伺うと、カップルはカウンター型の席に並んで座っていた。そこは本当はひとつ置きに、使用をご遠慮くださいの案内プレートが置いてあるのだが、皆スルーしていた。

 

本を読み進めていたが、ふとカウンター席に目をやると、男性の方が女性に身体をくっつけるくらいの勢いで話しかけていた。女性側はカップを口元にやりながら姿勢を崩すことなく、なんとなく愛想笑いでうなづいている。関係性がいまいち良くわからないが、テーブル席だとあそこまで身体を寄せる事は出来なかったと思うから、結果オーライではないかと判断して本に戻った。感染対策面ではイケてないけれども。

 

読書しつつ、偶にスマートフォンを操作して新聞を眺め、スパコン富岳の飛沫シュミレーション記事を読み、マスク無しの場合は対面より真横の方が不味いという記事を読み、あららとカップルに目をやり、本に戻ってと無言であれこれやっていた。

 

そんなこんなで一時間。読書中に突き刺さった言葉を手帳に書き留めて、閉店間際の店舗を出てきた。技術書に泣かされるとは思っていなかった。